新年のご挨拶(2015年1月号)

頌 春
平成二十七乙未(きのとひつじ)歳の新春を迎え、謹んで皆様のご清福を衷心よりお祈り申し上げます。

宮下酒造株式会社
社長 宮下附一竜

 さて、本年2015年は弊社創業100周年に当たり、記念すべき年であります。今振り返ってみても、この100年は大激動期だったと思います。

 1915年玉野市において、宮下亀蔵、元三郎の兄弟によって清酒造りが始まりました。当時は第一次世界大戦の最中で、大変景気のよい時でしたが、終戦による反動不況、1923年の関東大震災、1927年の日本の金融恐慌、1931年満洲事変と続き、いよいよ戦時色が強くなっていきました。その為、1936年より酒造の生産規制が始まり、1943年には業者を半減する企業整備も実施されました。第二次世界大戦中、戦後の混乱期と苦境は続きましたが、高度経済成長期に消費は伸びました。1974年清酒生産の自主規制が終わり、生産の自由化が始まりましたが、翌年の販売量がピークになり、それ以後需要は長期低落傾向を続け、誠に残念ですが今日までその流れは止まりません。

 このようにこの一世紀を簡単に振り返ってみても、よくぞこの激動の時代を乗り切り、酒造業を今日まで継続することが出来たものだという感慨を持たざるをえません。感謝の気持ちで一杯になります。まず、会社を支えてくださった社員の皆さん、弊社の酒を愛してくださったお客様、監督官庁である税務署、酒造組合、販売業者の皆さん、銀行など関係団体の皆さん、そして、地域社会の皆さん、すべての皆様に厚く、厚くお礼申し上げます。

 宮下酒造は次なる100年に向けて、新たなる出発を始めることになります。皆様への感謝の気持ちを忘れずに、力強く努力してまいりますので、今後ともご支援の程よろしくお願い申し上げまして新年のご挨拶とさせていただきます。

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