岡山の地酒にご支援を(2001年1月号)

岡山県酒造組合連合会
会長 宮下 附一竜

 21世紀を迎え、みなさまに日頃のご愛顧を深く感謝申し上げ、今年もよろしくお願い申し上げます。

 さて、現在酒類業界は未曾有の激動期を迎え、大きな試練の時に遭遇しております。 規制緩和によって競争が激化し、市場の縮小によって「勝ち組」と「負け組」が明確になりつつあります。 このことは、企業間のみならず、地域産業間の競争においても同じことがいえます。

 ところで、米どころ、酒どころとして知られている岡山県の日本酒業界も「負け組」の方に近づいているのではないかと、私は危機感をもっております。 この流れを転換し、明るい方へ導いていくことが連合会の会長になった私の努めであると考えております。 しかしながら、この縮小サイクルを脱することは並大抵のことではないし、特別の近道も見当たらないようにおもいます。

 そこで、私は、「Back to the basic」(基本に戻ろう)ということを岡山の酒造家に訴えております。 基本に戻るということは、私たちメーカーは、お客さまに喜んでいただける、感動していただける酒造りをしなければならないということであり、お客さまには日本酒のおいしさをもう一度見直していただきたいということです。 そのためには、岡山の県産酒はどのような個性をもてばいいのか、どのような商品づくりをすればよいのかを真剣に考えてみなければならないとおもいます。

 みなさまのご意見に謙虚に耳をかたむけさせていただきますので、お知恵を拝借させてください。 岡山の酒のよさをみなさまに理解していただくべく努力してまいりますので、ご支援とご協力をお願い申しあげます。

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