トピックス

Blue Oceanをめざして(2006年2月号)

宮下酒造株式会社
社長 宮下附一竜

 今の清酒業者にとって、最もきつい言葉は次の言葉ではないかと私は思います。

「産業の成熟度と企業の成長率や業績は無関係である。成熟産業というようなものは存在せず、停滞した経営があるだけである。」(ストレッチ・カンパニー、16ページ)


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新春のご挨拶(2006年1月号)

謹んで新春のご祝詞を申し上げます

宮下酒造株式会社
社長 宮下附一竜

平成18年丙戌歳(ひのえいぬ)の新春を迎え、謹んで皆様のご清福を衷心よりお祈り申し上げます。

さて、今年は十二支の11番目の戌歳ですが、「戌」の字解は“一印”に“戈”(ほこ)を加えたもので、刃物で作物を刈り取って一まとめに束ね収穫するという意味だそうです。


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欧米諸国のビール減税制度について(2005年11月号)

宮下酒造株式会社
社長 宮下附一竜

(1)はじめに
平成15年4月に「ビールに係る酒税の税率の特例の創設」ということで、地ビール製造者に対し参入促進及び創業期における経営基盤の強化に資する観点から、3年間の期間限定で、販売数量200KLまでの範囲内において20%の酒税の軽減が実現することになり、現在実施されています。 そして、その3年の期限が平成18年3月31日に迫ってきています。来年の通常国会において期限を延長していただかないとこの制度は消滅してしまいます。


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湯煎燗酒:なぜ今、燗酒なのか(2005年10月)

宮下酒造株式会社 企画研究部

だんだん秋も深まり、気候のいい季節になってきました。
朝晩も冷え、燗酒の美味しい時期になってきたと思います。
そこで「湯煎燗酒:なぜ今、燗酒なのか」と題しまして、燗酒の魅力をお届けします。


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顧客価値の創造(2005年10月号)

宮下酒造株式会社
社長 宮下附一竜

  1. 清酒業界の現状
    1. 需要の大幅減少
      1973(昭和48)年度――― 1.754.925kl(9.747千石)
      2004(平成16)年度―――  752.969kl(4.174千石) 43%
    2. 平成6年度頃より減少率の拡大
      特に平成16年度の対前年比は10.5%の減少
      焼酎の台頭によるものか
  2. 清酒衰退の原因はどこにあるのか ――― 深い反省
    1. 市場の変化に鈍感な「ゆでガエル現象」
    2. 顧客価値という視点の欠如
      <参考1> 成長が止まったとき、企業は衰退する
      成長できない五つの理由(「成長し続ける会社」マイケル・トレーシー著)
      ・ 長年にわたって、顧客が求める価値を無視し、特権に甘えてきた
      ・ 成長が急停止した市場で、無理な事業拡大をはかった
      ・ 「独占」という優位性が失われた
      ・ 顧客の価値観が大きく変化したことを見逃した
      ・ 次の時代に求められるニーズに応える、新手のライバル企業に不意を突かれた
      <参考2> 真の顧客中心のビジネス・デザイン(「プロフィット・ゾーン経営戦略」26ページ)
      「その結果、多くの業界の顧客が、退屈し、怒り、そして関心を失っている。そうした業界には非常に類似したビジネス・デザインが蔓延しており、同じやり方による競争が展開され、顧客中心というより製品中心の思考となっている。 こうした状況は、起業家や新規参入者にとって大きな機会となる。起業家や新規参入者が、業界の外部者である必要性はない。 あなたの会社であってもよい。重要なのは、顧客の優先事項を理解することだ。」
  3. 顧客価値の創造
    1. 顧客価値とは、「製品やサービスを提供する機能ではなく、顧客から見てどのような利点、あるいは、どのくらいの価値があるか」ということ
    2. 顧客価値の創造とは、企業の消費者に対する驚きの提供によって、価値観の変化をもたらすこと。
    3. 価値創造のタイプ
      1. 製品再評価による「驚き」のコストは、新製品・サービスの開発や生産のコストは発生しないが、新しい価値観を構築するコストとそれを普及させるコストがかかる。
      2. 製品改良による「驚き」のコストは、既存製品・サービスとの差を増分的に新製品・サービスに付与することで発生するコストである。
      3. 製品革新による「驚き」のコストは、新製品・サービスの開発とその生産コストからなるが、製品革新による驚きは既存の価値観で評価できない独創性によって引き起こされる。
    4. 価値創造とブランド
      1. 「驚き」を生み出す能力には、新製品・サービスを生み出す能力と新しい価値観を構築する能力がある。
      2. 新しい価値観を構築する能力は、社風や企業文化に起因すると考えられる。したがって、優れた製品開発・生産・マーケティングの能力、革新的な社風・企業文化が「驚き」を生み出す源泉と考えられる。
      3. 消費者は企業から「驚き」を連続して与えられることによって顧客価値創造という点で企業を高く評価し、企業は顧客のロヤリティを獲得し、ブランドが形成されていくと考えられる。
      4. ブランドをこのようにとらえると、消費者は企業のブランドに基づいて「驚き」を期待するようになる。企業にとって、ブランドは「驚き」を与える源泉と位置づけられ、ブランドは顧客価値創造に寄与するといえる。
      5. ブランドは、優れた製品開発・生産・マーケティングの能力と革新的な社風・企業文化、そして、それらを維持していく能力である。
      6. 「驚き」をキーワードとした顧客価値創造は、企業が製品・サービスを生産・提供すること以上の内容をもつと思われる。こうした価値観の変化を伴うような顧客価値創造は、成熟化した社会においてはその重要性がますます高まっていくと予想される。

リスクをとらないリスク(2005年9月号)

宮下酒造株式会社
社長 宮下附一竜

 2005年版中小企業白書(日本社会の構造変化と中小企業者の活力)のまとめには、「リスクをとるのは誰か」というタイトルがつけられおり、「リスクをとらないリスク」の危険性について次のように書いています。


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酒税と西洋事情(2005年8月号)

宮下酒造株式会社
社長 宮下附一竜

 福沢諭吉先生が「西洋事情」を刊行したのは、慶応二年(1866)のことである。 「西洋事情」は大ベストセラーになり、この本によって、西洋の政治、風俗が紹介されたのである。 福沢先生が咸臨丸に乗ってアメリカに行ったのは、1860年のことであり、幕府の遣欧使節団の一員として、ヨーロッパに出帆したのは、1862年のことである。 この旅行の見聞が元になって「西洋事情」が出来上がるのである。


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平成16年酒造年度 全国新酒鑑評会 金賞受賞(2005年5月)

平成16年酒造年度 全国新酒鑑評会 金賞受賞

 平成十六年酒造年度 全国新酒鑑評会にて弊社の大吟醸酒『極聖』が金賞を受賞いたしました。 金賞受賞は今回で八度目の受賞となります。 全国新酒鑑評会は独立行政法人酒類総合研究所主催で行われ、明治四十四年の第一回開催以来、今回が九十三回目でした。


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今なぜ「酒税制度改革」が必要なのか(2005年5月号)

宮下酒造株式会社
社長 宮下附一竜

  1. 酒税制度における「1940年体制」の打破と新しい理念の確立
    1. 今日の酒税制度の問題点を明らかにするため、仮説の設定を行い、仮説の検証を通じて、課題を提起していきたい。
    2. 仮説の設定: 戦時期に総力戦のために作られたものが、戦後に生き残り、現在にいたるまで重要な地位を占め続ける経済体制を「1940年体制」と名付ける。(野口悠紀雄著「1940年体制」) 現在の酒税制度の中にも、戦時経済体制である「1940年体制」すなわち酒税中心思考が生き残っており、このことが現在の酒税制度の問題点になっているのではないか。
    3. 明治以降、日本の富国強兵策の推進に貢献してきたのが「酒税」であった。日清、日露戦争、そして太平洋戦争において、戦費の調達のために「酒税」の果した役割の大きさは周知のことである。
    4. 戦時体制下において、1940年「酒税法」が制定され、明治以来の造石税から、徴税効率のよい蔵出税への切り替え、主食の米を使う清酒の生産制限と米を使わない酒である合成清酒の奨励、酒類販売業免許の創設等が実施された。また、1943年には級別差等課税制度が採用され酒税の増収が図られた。戦後の1953年「酒税法」(現行法)は改正され、密造酒対策として減税が行われた。1962年酒税法の大幅改正が行われ、従価税率制度の導入、分類差等課税制度における税率格差の拡大が行われた。このように見てくると、戦中から戦後の酒税制度は、戦時期に作られた骨格が継承されたという仮説は成り立つのではなかろうか。

入社式挨拶(2005年4月号)

宮下酒造株式会社
社長 宮下附一竜

  1. ビジネス・モデルの転換の途中にある現状を正しく認識すること
    1. 清酒醸造中心型から総合酒類メーカーへ脱皮を図ること
      顧客ニーズの変化に対応して、提供する商品の多様化を図る
    2. 杜氏制の酒造りシステムから常勤社員による生産体制の確立
      商品の多様化に対応するために、社員による「もの作り」技術の強化を図り、商品価値の向上を実現して行く
    3. 酒販免許の規制緩和に対応して、新しい流通チャネルを確立すること
      1. 産直や通信販売など、新しい販売方法に対応していくこと。
      2. スーパー、コンビニなど新しい流通チャネルに魅力ある商品を提供すること
      3. 一般酒販店との連携の強化を図り、業務用酒類の販売を強化する
    4. 「もの作り」の基盤の上に、一層の「経営のサービス化」を実現して行くこと。
  1. クルー(社員)として、取り組むべき課題について
    1. 社員にとって最も大事なことは、仕事に対する情熱、すなわち「やる気」である。
    2. 社員は、命令されて行動するのでなく、言われる前に自分でよく考えて、自立的に仕事に取り組むこと
    3. 会社には、それぞれ目にはみえないが規律を形づくる社風があり、この社風に早くなじんでほしい