経営革新のプロセス(2003年3月号)

宮下酒造株式会社
社長 宮下附一竜

 宮下酒造(株)では、平成十二年八月に経営革新支援法による経営革新計画の承認を受けており、現在その計画を実施に移している最中です。 まさに実行中であり、その成果を今評価することはできませんが、少しずつ行動の革新が、企業体質の変化につながりつつあるように思っています。

 最近経営革新について体験談を話す機会がありましたので、今回のテーマとして取り上げてみたいと思います。

 経営革新支援法においては、経営革新を「新たな取り組みによる経営の向上」と定義しています。

 ところで、なぜ経営革新は必要なのでしょうか。 TKC全国会のパンフレットによれば、第一に現商品の顧客満足度と売上高は必ず逓減していくものであり、第二に市場競争により限界利益率も必ず逓減していく、従って、第三に現状維持は衰退への道となり、イノベーションが無ければ企業は存続できないということになります。

 さて、それではそのイノベーションをおこすためにはどのようなプロセスが必要でしょうか。

 まず、意識の革新が必要です。 新しい価値観で自社の経営を再構築していくという決断がなされて初めて意識の革新が始まります。 次は、行動の革新です。ビジネスプランを実行に移し、具体的な改革に着手しなければなりません。 最後は構造の革新です。行動の革新を通じて、柔軟で積極的な組織や企業体質にかわることができるようになっていくと思います。

 私は、この意識→行動→構造というプロセスの繰り返しが経営革新をおこすために必要なことだと思っています。

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